飛行機で、耳が痛くなったことはありませんか。
とくに離着陸時に起きる現象ですが、キーンとなって耳が痛くなったり耳鳴りがしたり、あるいは耳が詰まったように感じたりすることがあります。
私も北京への飛行機で毎回耳が痛くなりますが、あれ辛いですよね・・・
そのように耳が痛くなる場合におすすめなのが、飛行機用耳栓です。
飛行機用耳栓には気圧調整機能が搭載されていて、耳の痛みを軽減する効果が期待できます。
今回はおすすめの飛行機用耳栓を紹介するとともに、耳が痛くなった時の対処法もあわせて解説します。
1.飛行機で耳が痛い・・・その原因は?
飛行機で耳が痛くなるのは、なぜでしょうか。
その理由は、気圧の変化です。
私たちが普段暮らしている地上の気圧は、1気圧です。
一方国際線の飛行機が飛ぶ上空1万mは0.2気圧であり、機内は0.8気圧に保たれています。
0.8気圧は、標高2,000m(富士山5合目)と同じ環境。
この気圧の変化が、離着陸時に急激に起こります。
まず飛行機が飛び立って上昇するとき、耳の鼓膜の奥の中耳(鼓室)という場所には空気がありますが、その中耳と外側で気圧の差ができてしまいます。
中耳の気圧の方が外側よりも高くなるので、中耳内の空気が外側に膨張する状態になります。
このために耳が痛くなってしまうのです。
一方飛行機が下降するときは、鼓膜の外側の気圧の方が鼓膜の内側(中耳)よりも高くなるので、鼓膜が内側に押されるようになります。
この時も同じように、耳が痛くなりやすいです。
耳の気圧差の調節は、中耳から鼻に通じている耳管という細い管がしています。
気圧が変化した時、耳管が鼻側で開き、耳の外と内(中耳)の気圧が等しくなるように調節します。
しかし急激な気圧の変化に耳管が開かず調節機能が働かないことがあり、それが耳の痛みとなって感覚されるのです。
以上、飛行機で耳が痛くなる原因でした。
次に、耳が痛くなった時に試したい対処法を見ていきます。
2.飛行機で耳が痛い時の対処法
1.アメを舐める・ガムをかむ
飛行機で耳が痛くなることへの対策として、アメとガムがあります。
アメを舐めたり、ガムをかんだりすると、つばが出ますよね。
つばを飲み込むと、耳管が開きやすくなります。
耳管が開くと、耳の外と内の気圧差が調節されます。
これにより、耳の痛みが軽減される効果が期待できるのです。
2.あくびをする
あくびをするのも効果的です。
あくびをすると、耳管が開くからです。
3.耳抜きをする
耳管を開き空気を通す方法として、耳抜きというものがあります。
有名な耳抜きが、バルサルバ法です。
やり方は、以下のとおり。
バルサルバ法のやり方
- 鼻をかみ、鼻の通りをよくする
- 息を吸い、口を閉じる
- 鼻をつまむ
- 息をゆっくりと耳に送る(口内の息を鼻に送り、出口のない空気が耳に抜けて行くようなイメージ)
- つばを飲み込む
これよって耳管に空気が送りこまれ、耳の内と外の気圧差が解消される効果が期待できます。
注意点として、あまり強く息を送らないようにしてください。
耳に圧力がかかり、鼓膜を傷つけてしまいかねません。
ゆっくり優しく、息を送りましょう。
以上紹介した方法、アメ・ガムやあくび、耳抜き法でも効果がない場合、おすすめの対処法が飛行機用耳栓です。
4.飛行機用耳栓を使う
飛行機用耳栓は普通の耳栓とは異なり、気圧調整機能が備わっています。
飛行機の離着陸時の急激な気圧の変化に対応し、耳にかかる圧力をコントロールします。
主に離着陸時にのみ使う耳栓で、耳に生じる痛みを緩和・解消する効果が期待できるので、ぜひ使ってみてください。
以下、おすすめの飛行機用耳栓を紹介します。
どの方法も肝心な点は、耳管を開く点にあります。
しかし風邪やアレルギー鼻炎で鼻の粘膜が腫れると、耳管が開かないことがあります。
ですので旅行前には、風邪やアレルギー鼻炎の治療をしておくのがおすすめです。
3.飛行機用耳栓おすすめ2選
1.イヤープレーン
大きさ | Mサイズ:28mm×12mm Sサイズ:21mm×10mm |
素材 | 本体:シリコン フィルター:セラミック |
遮音性 | 20dB |
その他 | ケース付き |
販売累計100万個を超えた、飛行機用耳栓の人気商品「イヤープレーン」です。
アメリカでは高い評価を受け、全米175箇所の空港で販売されています。
素材はシリコンで、柔らかい着け心地です。
内臓フィルターには、多孔性のセラミック素材を採用。
この特殊フィルターが、鼓膜にかかる圧力をコントロールします。
空気圧からフィルターを通して気圧の変化が徐々に耳内に伝わるため、急激な気圧の変化に対応し、耳鳴りや耳の痛みを防止します。
水洗い可能なので何度か使えなくもないですが、旅行一往復での使い捨てが推奨されています。
内部の特殊フィルターは機内のホコリや空気中の見えない汚れ、水分などが詰まると効果が減少するため、再使用はおすすめされてません。
イヤープレーンは大人用のMサイズのほか、女性・子供用(3歳以上)のSサイズがあります。
2.サイレンシア フライト・エアー
大きさ | レギュラーサイズ:29mm×12mm Sサイズ:24mm×10mm |
素材 | エラストマー/低密度ポリエチレン |
遮音性 | 22dB |
その他 | ケース付き |
耳栓販売30年以上の実績のある、サイレンシアの飛行機用耳栓「フライト・エアー」です。
耳栓内部に気圧変化を緩やかにする調整機能がついていることで、飛行機内での気圧変動によって起こる耳の痛みを軽減します。
耐久性があり、洗えば何度でも使えます。
ネット上では、何年も使っているが効果は衰えないというレビューも。
着け心地は、イヤープレーンに比べると硬め。
この硬さは、人によって好みが分かれるかもしれません。
遮音効果もありますが、その硬さから人によっては長時間の使用で耳が痛くなりかねないので、基本的に離着陸時のみの使用となるでしょう。
大きさについては、サイレンシア フライトエアーはイヤープレーンより細めで長いです。
サイレンシア フライトエアーにも、レギュラーサイズより小さいSサイズがあります。
以上、飛行機用耳栓のおすすめ商品、イヤープレーンとサイレンシア フライトエアーを紹介しました。
ここで、両者を比較してみます。
イヤープレーンとサイレンシア フライトエアーの比較
イヤープレーン | サイレンシア フライトエアー | |
大きさ | Mサイズ:28mm×12mm Sサイズ:21mm×10mm |
レギュラーサイズ:29mm×12mm Sサイズ:24mm×10mm |
着け心地 | 柔らかめ | 硬め |
耐久性 | 旅行一往復の使い捨て | 何度でも使える |
着け心地が柔らかめがいいなら、イヤープレーンがおすすめです。
逆に着け心地が硬めが好みで、何度でも使えるのがよいならサイレンシア フライトエアーがおすすめとなります。
選ぶ際の参考にしてください。
私は、サイレンシア派です。
イヤープレーンは私には柔らかすぎて、耳に入れづらかったです。
サイレンシアはその硬さゆえに入れやすく、私の耳にも合うと思いました。
サイレンシアは硬いですがそれで耳が痛くなることもなく、遮音性もあるので、離着陸時以外もつけたままにしてたくらいです。
たぶん耳の形状によって合う合わないがあると思うので、もし試せるなら両方試してみるのがベストです。
4.飛行機用耳栓を使うタイミング
飛行機用耳栓を使うタイミングは、離着陸時の気圧が大きく変動するときです。
次のようなイメージです。
- 飛行機が上昇する前に飛行機用耳栓を装着
- 飛行機が水平飛行に入って高度が安定したら外す
- 飛行機が下降し始めたら再び装着(シートベルト着用サインが出てからでは遅い感じ。着陸30分前には降下が始まるのでその時に装着すると効果的)
飛行機用耳栓は、離着陸時以外は外していて構いません。
飛行機内で眠るなどのために、騒音対策として使えなくもないですが、普通の耳栓に比べると遮音性は劣ります。
騒音対策するなら飛行機用耳栓とは別に、普通の耳栓も持ち込んだ方がよいでしょう。
普通の耳栓の方が遮音性は高いですし、着け心地も飛行機用耳栓よりいいと思います。
5.まとめ
飛行機用耳栓を紹介してきました。
いかがでしたか。
飛行機では、誰しも耳が痛くなる恐れがあります。
人によっては、着陸後も耳の痛みが長引くことも。
これではせっかくの北京旅行に、暗い影を落としかねません。
飛行機で耳が痛くなる確率を少しでも下げるために、あらかじめ対策をしておきましょう。
アメやガム、耳抜きといった基本的な対策に加えて、飛行機用耳栓がおすすめです。
北京旅行にはぜひ、飛行機用耳栓を持っていってください。