北京を旅行するとき、困ってしまうのがネット規制です。
中国では、LINEやGoogle、Twitter、Facebookなどが使えません。
これでは旅行中、Googleで何も検索できないし、日本にいる家族とLINEで連絡もできなくて不便ですよね。
私は2013年に北京に留学して以来、毎年のように中国を訪れていますが、その度に思っていたのが、自由にネットが使えたらさぞ便利だろうなということでした。
そんなときに出会ったのが、香港SIMカードです。
日本で買える香港SIMカードを使えば、中国でもLINEやGoogleが使えるのです!
この記事では、おすすめの香港SIMカードと、その使い方について紹介します。
1.中国のネット事情
1:金盾(グレートファイアウォール)
中国では「金盾(きんじゅん)」とよばれる政府の政策によって、インターネットが規制されています。
この金盾によって、私たちになじみの深い、以下のサービスが中国では使えません。
- LINE
- Google(Google検索、Gメール、GoogleMaps等、Googleサービス全般)
- YouTube
- Dropbox
- Yahoo検索(Yahooメールは使える)
旅行中困ったことがあっても、Googleで調べられないし、LINEで友達にも聞けない・・・
言葉の通じない中国で、ネットが使えないと心細いですよね。
2:フリーWiFiでもLINEやGoogleは使えない
北京旅行の際、ホテルや街中のフリーWiFiを使おうと考えてる方もいることでしょう。
たしかに中国では、ホテルなどでフリーWiFiを利用できるところが多いです。
しかしフリーWiFiに接続はできても、ネット規制によって、LINEやGoogle、Twitterなどは使えません。
日本にいるときと同じように、北京でもネットを使うためには、フリーWiFiに頼ることはできません。
それでは、どうしたらよいでしょうか?
3:香港SIMカードを使えば、ネット規制を回避してLINE・Googleが使える!
結論からいうと、北京へ旅行する前には、Amazonで香港SIMカードを購入してください。
日本のAmazonで買える香港SIMカードを使えば、規制回避して、いわゆる“壁越え”が可能となります。
つまり北京を旅行しながら、日本にいるときと同じように、LINEやGoogle、Twitterなどが使えるのです。
香港・マカオは中国の特別行政区であり、ネット規制の対象外です。
ですので、香港のSIMカードを使って中国で通信する(ローミング接続する)と、中国のネット規制を回避できるのです。
2.香港SIMカードがおすすめな3つの理由
香港SIMカードは、以下の3つの理由でおすすめです。
- 安い
- 荷物にならない
- 日本で買える
それでは、香港SIMカードがおすすめの理由を順番に紹介していきます。
1.安い
中国联通香港SIM | 8日間5GB ¥1,500 |
グローバルWiFi | 300MB¥1,570/日〜無制限¥2,470/日 |
ドコモ | ■「パケットパック海外オプション」 ¥980/日(通信料は日本で契約しているプランのデータ量を使う。契約中のデータ量を超過した場合、当月末まで通信速度低下) ■「海外パケ・ホーダイ」 ¥1,980(24,4MBまで)〜¥2,980(24,4MB以上)/日 |
au | ■「世界データ定額」 ¥690/日(通信料は日本国内の各料金プランの月間データ容量やデータチャージのデータ容量購入分から消費。データ容量を超えた場合、送受信最大128kbpsまで低下) ■「海外ダブル定額」 ¥1,980(24,4MBまで)〜¥2,980(24,4MB以上)/ 日 |
ソフトバンク | 「海外パケットし放題」¥1,980(25MBまで)〜¥2,980(25MB以上)/日 |
香港SIMカードは、8日間5GBで1,500円から買えます。
WiFiレンタル(グローバルWiFi)が1日1,570~2,470円、各携帯会社の国際ローミングが1日690~2,980円であるのに比べると、圧倒的な安さです。
2.荷物にならない
WiFiレンタルのように、ルーターを持ち運ぶ必要がありません。
荷物をなるべく少なくしたい旅行者にとっては、大変うれしいところです。
ちょっとした街歩きには、スマホとお金だけポケットに入れて、身軽に歩けます!
手ぶらが好きな私には、SIMカードの最大のメリットです!
3.日本で買える
香港SIMカードは、Amazonで買えます。
現地に着いてSIMカード売り場を探す必要もありませんし、英語も通じないところが多い中国で、SIMカードを買う苦労をする必要もありません。
このようなメリットのある香港SIMカードですが、使うためには一つ条件があります。
それは、スマホがSIMフリーでなければばらないということです。
3.香港SIMカードを使うにはSIMフリースマホが必要
1:SIMフリーとは
ドコモやau、ソフトバンクといった大手携帯会社などでスマホを購入した場合、スマホにはSIMロックがかけられています。
SIMロックとは、ドコモならドコモのSIMカードしか使えない、という縛りのことです。
このSIMロックが解除されている状態のことを、SIMフリーといいます。
SIMフリーのスマホは家電量販店、または格安スマホ会社の一部(mineo、IIjimo、BIGLOBEなど)で買えます。
また、Apple Storeで買ったiPhoneも、はじめからSIMフリーです。
こういうわけで、香港SIMカードを使うためには、スマホがSIMフリーである必要があるのです。
2:SIMロックは解除できる
SIMロック解除の条件は、以下のとおりです。
- スマホ購入日から101日目が経過している
- スマホが2015年5月以降に発売されたSIMロック解除対応機種である
SIMロック解除の手続きは、契約している各携帯会社で行うことができます。
解除の方法は2つ。
- ネット(マイページから)
- 店頭
店頭で手続きする場合、事務手数料3,000円がかかります。
一方、ネットで手続きすれば、無料なのでお得です。
くわしい手続きの方法と、SIMロック解除対応機種一覧は、以下の各携帯会社のサイトで確認できます。
・ドコモ
・au
・ソフトバンク
・Y!mobile
・UQmobile
3:SIMロック解除できない場合はWiFiレンタルがおすすめ
スマホを買ってから100日経っていない場合、またはスマホがSIMロック解除対応機種でない場合は、ロック解除ができません。
その場合、中国で規制を回避してネットを使うためには、以下の二つの方法があります。
- WiFiレンタル
- 各携帯会社による国際ローミング
二点目の携帯会社による国際ローミングは、割高になりがちです(最大2,980円/日)。
また、格安スマホ会社では通話・SMSが使えるだけで、ネットが使えないことが多いです(UQmobile、BIGLOBE、IIjimo、mineoなど)。
一方、WiFiレンタルはスマホさえあれば使えるので、誰にでもおすすめできます。
設定も簡単なので、機械が苦手な方でも安心 ♪
中国でもLINE・Googleが使えるWiFiレンタルについては、以下のページで紹介しています。
4.おすすめ香港SIMカード2選
1:中国本土・香港・マカオ8日間データ通信カード7GB【China unicom中国联通香港】
値段 | ¥1,500(2個セットで¥2,900) |
日数 | 8日間(中国現地時間0時を基準とした日数計算。たとえば、23時59分にカードを開通した場合、1分で1日と計算される) |
データ容量 | 7GB |
通信方式・周波数 | 3G WCDMA:Band1 4G FDD-LTE:Band1,3/TD-LTE:Band40,41 |
開通期限 | あり。商品ページおよびカード台紙裏面に記載 |
中国で使える、香港SIMカードの定番!
日本で使われているスマホの通信方式・周波数と合う、中国联通の回線を使います。
それゆえに、どのスマホでも使えるSIMカードであり、大変おすすめです。
2017年にはじめて使って以来、毎年中国に行くたびに買ってます!
中国でもちゃんと、LINEやGoogleが使えるので便利です!
2017年に買った時は7日間2GBでしたが、現在はバージョンアップして、日数・データ容量が増え、またマカオでも使えるようになりました。
私の場合一週間2GBでも十分でしたが、データ容量が不安な方は、安いのでもう一枚余分に買っておくのもいいと思います。
実際、私も北京に行く際は、念のために一枚は予備として買っていました。
ただ、開通期限があるので、買いすぎには注意です。
安いし、どのスマホにも合う、おすすめのSIMカードです!
北京旅行の際は、必ず購入してください。
2:大中華30日データ通信カード12GB(中国・香港・マカオ・台湾)【China unicom中国联通香港】
値段 | ¥1,800 |
日数 | 30日間(日数の数え方は上に紹介したSIMカードと同じ) |
データ容量 | 12GB |
通信方式・周波数 | 3G WCDMA:Band1 4G FDD-LTE:Band1,3/TD-LTE:Band40,41 |
開通期限 | あり。商品ページおよびカード台紙裏面に記載 |
基本的に一枚目と同じ、中国联通香港のSIMカード。
写真は古いもので、以前は6GBでしたが、現在は12GBに容量が増えてます。
一枚目に紹介したカードの8日間7GBでは少ないなら、このカードがおすすめです。
私の場合、10日間とか、二週間旅行する時は、12GBのこのカードがちょうどいいです ♪
5.香港SIMカードの使い方
それでは、香港SIMカードの使い方を、一枚目に紹介した中国联通を例に見ていきます。
SIMカードの入れ方
1.スマホの電源を切る
北京に着いたら、スマホの電源を切ります。
2.SIMカードを取り出す
SIMピンをスマホの側面にあるSIMトレイの穴に差し込んで、トレイを引き出します。
SIMピンはスマホを買った時に一緒に付いていますが、捨ててしまった場合はペーパークリップなどで代用できます。
アンドロイドによっては、SIMが側面になく、裏蓋を外した中にある機種もあります。
3.SIMカードを入れる
香港SIMカードをトレイにのせて、元通りにスマホに差し込みます。
4.電源を入れる
以下、必要な設定があるので、iPhoneとアンドロイドについて、それぞれ見ていきます。
iPhoneの場合
1.「設定」の「モバイル通信」を選択
2.「モバイルデータ通信」をON
3.「通信のオプション」を選択
4.「データローミング」をON
これでセットアップは自動に完了し、中国联通に接続できるはずです。
ただ、日本で大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)以外の格安SIMを使っている場合は、競合して通信できないことがあるので、APN構成プロファイルを削除します。
プロファイルの削除の仕方は以下のとおり。
a.「設定」→「一般」→「プロファイル」を選択
b.「プロファイルを削除」を選択
c.パスコードを入力
d.「削除」をタップ
削除したプロファイルは、日本に帰国してから、再度ダウンロードします。
日本の空港の無料WiFiを利用して、すぐにダウンロードして元通りに使えるようになるので、安心してください。
アンドロイドの場合
アンドロイドでは、APN設定が必要になることがあります。
APNとは、「A」アクセス「P」ポイント「N」ネームの略です。
APN設定をしないと、インターネットに接続できません。
APN設定の仕方は以下のとおり。
1.「設定」→「SIMカードおよびモバイルデータ」を選択
2.「モバイルデータ」をON
3.SIM1を選択
4.「アクセスポイント名」を選択
OPPO Reno3 Aでは、下の画像に「China Unicom (HK)」とあるとおり、自動でAPN設定ができました。
おそらくOPPOは中国製だからだと思います。
APN設定が自動で設定されない場合が多いと思いますので、その時は次に以下の操作をします。
5.右上の「+」を押す
6.「名前」と「APN」を入力
7.右上の「保存」を押す
「名前」は「3gnet」、「unicom」、「China Unicom (HK)」のどれでもいいみたいです。
「APN」は「3gnet」です。
8.設定したAPNを選択
「アクセスポイント名」の画面に戻り、設定したAPN名の右にあるボッチを押せば、APN設定は完了です。
9.「データローミング」をON
前の画面「SIM情報と設定」に戻り、「データローミング」をONにします。
10.「オンにする」をタップ
これでネットに接続できるはずです ♪
以上で終了です。
6.まとめ
北京へ旅行する前には、香港SIMカードが必要です。
香港SIMカードにはいくつか種類がありますが、1週間の旅行なら中国本土・香港・マカオ8日間データ通信カード5GB【China Unicom中国联通香港】がおすすめです。
通信方式・周波数が合うので、iPhoneでもアンドロイドでも、どんなスマホでも使えます。
北京でもLINEやGoogleが使えるのはもちろん、安いし荷物にならないので、私も何回も利用してます。
北京旅行の際は、事前にこのSIMカードを買っておいてください。