2023年4月アリペイ「ツアーパス」の後継として、「ツアーカード(Tour Card)」が上海銀行より公開されました。
ツアーカードは中国を訪れる外国人旅行者が、中国でスマホ決済(QR決済)できるためのミニプログラム(アプリ内のミニアプリ)です。
このツアーカードを使うにはまず、クレジットカードを登録しチャージする必要があります。
しかしチャージの過程で「3Dセキュア」という本人認証が必要になるため、すべてのカードが登録できるわけではありません。
3Dセキュアに対応しツアーカードに登録できるカードの中で、おすすめのカードはエポスカードです。
エポスカードは年会費無料であるうえ、海外旅行保険が充実しています。
北京旅行ではケガ・病気に備えて海外旅行保険が必須ですが、エポスカードはケガ・病気の治療費用である「傷害治療費用」と「疾病治療費用」が年会費無料カードの中ではトップクラスです。
エポスカードはツアーカードに登録できるカードの中で、最もおすすめのクレジットカードです。
ここでは北京旅行に必須のツアーカードについて、徹底解説します!
1.ツアーカード(Tour Card)とは
ツアーカードはスマホアプリの中のミニプログラム(ミニアプリ)であり、上海銀行によって提供されるプリペイドカードです。
このプリペイドカードは分かりやすく言えば、スマホの中のSuicaのようなものです。
われわれ外国人旅行者はツアーカードにチャージすることで、中国国内においてスマホ決済(QR決済)が可能となります。
ツアーカードへのチャージには、国際クレジットカードが使えます。
このツアーカードは、2023年3月にサービス終了となったツアーパスの後継版。
ツアーパスは2019年に発表されて以来、180を超える国・地域の20万人以上に利用され、累計消費額は4億元以上にも上るといわれます。
この成功に踏まえて上海銀行がこのたび公開したツアーカードは、ツアーパスの更新版と言えます。
ツアーカードはツアーパスからの変更点がいくつかありますが、主なものは以下のとおりです。
ツアーカード | ツアーパス | |
使うアプリ | アリペイ・We Chat | アリペイ |
使える場所 | 銀聯利用店 | アリペイ利用店 |
有効期限 | 180日 | 90日 |
言語 | 英語・日本語・韓国語 | 英語 |
ツアーカードのツアーパスとの最大の違いは、アリペイ(Alipay/支付宝)だけでなく、We Chat(微信)でも使えるようになったことです。
We Chatは中国版LINEともいわれる中国最大のメッセンジャーアプリであるとともに、スマホ決済ではアリペイと双璧をなす存在。
このWe Chatでもツアーカードを使えるようになったことは、利用者にとっては改善点でしょう。
もうひとつツアーカードのツアーパスからの大きな変更点は、使える場所がアリペイ利用店から銀聯(ぎんれん)利用店に変更になったことです。
銀聯(Union Pay)は中国人民銀行の主導のもと、中国80以上の金融機関が共同で設立した金融企業です。
ツアーカードが使える具体的な場所は、「银联云闪付(Union Pay)」の表記があるか、銀聯QR決済に対応した店舗です。
アリペイ利用店ではツアーカードは使えませんので、ご注意ください。
ツアーカードは先代のツアーパスより、アリペイの存在感がずいぶん薄まった印象です。
「アリペイの」ツアーカードというより、「上海銀行の」ツアーカードといった方がしっくりくるような内容です。
アリペイ利用店でスマホ決済したい場合、2023年7月以降アリペイが海外クレジットカードに対応するアップデートをしたので、そちらをご利用ください。
くわしくは以下の記事で解説しています。
【2023年10月最新】アリペイ(Alipay/支付宝)の登録と使い方。日本のクレジットカード紐付けでスマホ決済できる!【北京旅行】
その他、ツアーカードでは有効期限が180日、言語が日本語対応など、ツアーパスより使いやすくなりました。
以上、ツアーカードの概要でした。
それでは以下、ツアーカードの登録方法を画像付きで見ていきます。
2.ツアーカード(Tour Card)の登録・チャージ方法
ツアーカードの登録方法について解説します。
登録には以下の3点が必要になりますので、あらかじめ用意しておいてください。
- 携帯電話番号
- パスポート
- クレジットカード or デビットカード
上記のとおりツアーカードはアリペイとWe Chatの両方で使えますが、ツアーカードの登録方法はどちらも同じです。
そこでまずアリペイのアプリで解説することにし、そのあとWe Chatアプリでツアーカードを開く最初のところだけ見ていくことにします。
1.ツアーカードを開く(アリペイを使う場合)
まずアリペイのアプリを開きます。
アリペイアプリのダウンロードと登録については、別の記事で解説します。
【2023年10月最新】アリペイ(Alipay/支付宝)の登録と使い方。日本のクレジットカード紐付けでスマホ決済できる!【北京旅行】
アリペイを開いたら、ホームページ上部の検索窓に「tourcard」と打ち込みましょう。
TourCardが検索で出てきますので、それをタップ。
「获得你的位置信息(あなたの位置情報を取得します)」とツアーカードが申請してくるので、「允许(許可)」をタップします。
そのあと「Enter」をタップ。
下の画像が、ツアーカードのトップページです。
右上の「English」をタップすると、言語を日本語に変更できます。
それでは早速、ツアーカードの登録に入っていきましょう。
2.ツアーカードの登録
ツアーカードの登録をするには、まず下の画像にあるように「今すぐ使用」をタップ。
次の画面で「国籍/地域」の選択をしますので、「>」をタップします。
国は「Japan」を選択。
下の画像の画面に変わります。
ここでは携帯電話番号によるSMS認証と画像認証が行われます。
まず画像認証から説明しますと、イラストの下に次の文句があります。
「Please click in sequence(順番通りにクリックしてください)」
つまりイラストにある「鍵」→「家」→「カメラ」のマークを順番にクリックする必要があります。
イラストにあるマークを順番にクリックすると、下の画像のように「verification succeeded(認証成功)」となります。
あとは携帯電話番号を入力し、下の「コードを送信する」をタップしてください。
「+81」は日本の国番号です。
携帯電話番号の最初の「0」は省いてください。
送られてきた検証コードを入力し、「次のページ」をタップ。
次はパスポートの撮影です。
カメラのイラストをタップ。
「パスポート情報ページのサンプル」が表示されますので、「了解」をタップし撮影します。
パスポートの撮影ですが、スマホを横にする必要はなく、下の画像のように縦にしたまま撮影して上のページが入ってもOKです。
下のパスポート情報ページが撮影できてさえいれば、情報はちゃんと読み取ってくれます。
パスポートを撮影したら、上の画像右下にある「Use Photo」をタップ。
下の画像のように元の画面に戻りますので、「次のページ」をタップ。
次は、顔の撮影です。
「検証」をタップ。
下のように撮影説明が表示されますので、「了解」をタップして撮影してください。
撮影が終わると、次は「個人情報の検証」です。
さきほど撮影したパスポートの情報が表示されますので、情報が正しいかどうか確認してください。
パスポート情報が正しくない場合、戻って再度パスポートの写真を撮ることができます。
パスポート情報が問題なければ、下の項目を埋めていきます。
「税収居民の個人情報」の「>」をタップ。
次の画面で「非中国税収居民のみ」を選択。
「税収居民の国/地域」と「納税者番号を提出できない理由」を、それぞれ「>」をタップして下の画像のように選びます。
ツアーカードでは納税者番号が求められますが、その欄は空欄のまま、理由を「居民の国(地域)が納税者番号を発行しません」にしても問題なくツアーカードは作れます(2023年6月現在)。
職業を選び、住所を入力してください。
住所は英語表記で入力します。
入力できるのは英語の文字、数字、「.」、「-」、スペースのみです。
住所の英語表記の具体例を、載せておきます。
たとえば、次のような住所があったとします(架空です)。
東京都葛飾区亀有公園前x-x-xxチャイナパレス10号室
英語表記は、次のようになります。
x-x-xx Kamearikouenmae.#10 China Palace.Katsushika-ku.Tokyo-to
この例に当てはまらなくて分からないという場合には、便利なサイトがあります。
「君に届け!」というサイトで、日本の住所を入力すると自動的に英語表記してくれるサイトです。
君に届け!
「電子メールアドレス(オプション)」は、入力しなくてもOK。
最下部にある3項目はそれぞれ同意したものとして左の○をタップする必要がありますが、3つ目の項目のみ文書が実際にあるページに行かないとタップできないようになっています。
「上海銀行『Tour Card』個人情報処理許可書」をタップし、飛んだページの一番下のボタン「同意・承認」をクリック。
下の画像のようにすべての項目にチェックしたら、「カード開設申し込み」をタップ。
画面が変わるので、「オッケー」をタップ。
下の画面のように「成功」となれば、ツアーカードの申し込みは一旦終わりです。
あとは結果が出るまで待ちます。
結果はアリペイのアプリを開き、Tour Cardを開くと分かるようになっています。
申し込みが通っているとTour Cardを開いた瞬間、下の画像のように「カード開設のお申し込みが承りました」というメッセージが表示されます。
これで実質的にも申し込みが終了し、ツアーカードが使えるようになりました。
私の場合、土曜に申し込んで、月曜には申し込みが通ってました。
実際にはこのように、3営業日もかからないことが多いようです。
次は、ツアーカードにチャージしていきます。
3.ツアーカードにチャージする方法
上にある「カード開設のお申し込みが承りました」の画面で「オッケー」をタップすると、即チャージ画面に移ります。
ツアーカードにチャージできる金額は、合計10,000元まで。
とりあえず100元チャージしてみます。
下の画像のように、金額を入力して「次のページ」をタップ。
次に、クレジットカードまたはデビットカードの入力画面に移ります。
使えるカードブランドはVisa、Master、JCB、Dinersの4ブランド。
American Expressも、今後使えるようになるようです。
必要な項目を入力して「チャージ100.00元」をタップ。
下の画像のように「サービスの確認」が表示されますので、「確認&支払い」をタップ。
「登録に成功した」という画面になりますが、まだチャージできたわけではありません。
3Dセキュア認証をする必要があります。
3Dセキュア認証とは、Visa、Master、JCB、Amexが推奨する本人認証サービスのこと。
インターネット上で、クレジットカード決済をより安全に行うためのものです。
3Dセキュア認証のやり方は、記載されている説明のとおり、表示されているWebサイトのアドレスをブラウザにコピーします。
実際にやってみましょう。
表示されているWebサイトのアドレスの右の「+」をタップすると、アドレスをコピーできます。
下のように「正常にコピーされました」となるので、スマホのホームページに戻ってください。
ブラウザアプリを開きます。
ブラウザアプリの検索窓に、さきほどコピーしたアドレスを貼り付けます。
検索窓を長押しすると選択候補が表示されますので、「ペーストして開く」をタップ。
すると「Loading…」となるので、待ちます。
下の画像に変われば、認証完了です。
ここではアリペイのアプリでツアーカードを使ってますが、上の画像のように「We Chatのミニアプリに戻るように」と指示されます。
これはとくに気にしなくていいです。
3Dセキュアに対応していないカードは、ここで認証を完了できずチャージできません。
ですのでツアーカードを使うためには、3Dセキュアに対応しているカードが必要です。
当サイト一推しのエポスカードは3Dセキュアに対応しているので、認証もすんなり完了できておすすめです。
さて、認証が完了したらブラウザアプリを閉じ、再びアリペイのアプリを開いてください。
先ほどのツアーカードの画面に戻ったら、「認証が完了しました」をタップします。
下の画像のように「3Dセキュア認証を完了していることを確認してください」と表示されるので、「はい」をタップ。
次の画像のように変われば、チャージ成功です。
上のようにチャージに成功した画面で「オッケー」を押すと、支払いパスワードの設定画面に変わります。
4.支払いパスワードの設定
支払いパスワードは、ツアーカードで支払いするときに必要になります。
下の画像のように「パスワード」と「パスワードの確認」にそれぞれ入力し、画面中央下の「確認」をタップします。
以上で、ツアーカードの基本的な登録は終了したことになります。
お疲れさまでした!
5.We Chatでツアーカードを使う場合
We Chatでツアーカードを使う場合について、最初のツアーカードを開くところだけ見ていこうと思います。
We Chatを開いたらまず下のメニューから「発見」を選択し、「ミニプログラム」をタップ。
「ミニプログラムを検索」をタップ。
下の画像のように「最近使用したもの」にTour Cardがあれば、それを選んでもOKです。
検索窓にtourcardと入力し、検索します。
するとミニプログラムにTourcardが表示されますので、選択します。
「Obtain your location」と表示されるので、「Allow」をタップ。
するとツアーカードの画面になります。
「Enter」を押すと、ツアーカードのホーム画面に入れます。
これ以下は、上でアリペイのアプリで解説したのと同じ流れです。
3.ツアーカード(Tour Card)の使い方
ツアーカードの支払い方法について見ていきます。
払い方は下の画像のように、スマホのQRコードをスキャンしてもらって支払います。
まず、ホーム画面の中央下のQRコードのマークをタップします。
するとバーコードとQRコードが表示されますので、それをお店の人に提示すれば支払いできます。
一方、これとは別に、お店のQRコードを読み込んで支払う方法があります。
いわゆる「スキャン決済」機能ですが、これは今はまだ使えませんが、まもなく使えるようになるようです。
イメージ的には、下の画像のような払い方です。
いちおうQRコードの画面左下に「スキャン決済」のメニューがありますが、下の画像のようにタップしても今はまだ使えません。
私の経験ですが、中国でスマホ決済するときはお店のQRコードを読み込む「スキャン決済」がほとんどでした。
スキャン決済機能が使えるようになったら、ツアーカードはさらに便利になるだろうと思います。
4.ツアーカードにクレジットカードを追加する方法
ツアーカードにクレジットカードを追加する方法です。
まずホームページの右下にある「設定」をタップしてください。
変わった画面で「銀行カード」をタップします。
下のような画面に変わったら、「新しいカード」をタップ。
次の画面でカード情報を入力し、「確認」をタップします。
下の画面に変われば、カードの追加は成功です。
「オッケー」をタップし前の画面に戻ると、カードが追加されています。
クレジットカード追加後は、チャージするカードを選べるようになります。
下の画像のように、まずホーム画面から「チャージ」をタップ。
チャージ画面では、下のようにクレジットカードを選べます。
またクレジットカードは3枚まで追加できます。
下の画像のように、それぞれのカードの右上の「…」をタップすると選択項目が表示され、カードを削除することもできます。
5.ツアーカード(Tour Card)の返金方法
ツアーカードの返金方法について見ていきます。
ツアーカードの有効期限は180日で、有効期限が切れるとカード内残高は自動的に返金されます。
ただ180日を待たずとも返金してもらうことはできるので、ここではその方法について解説します。
ちなみにチャージにかかるサービス料(手数料)は、返金されません。
まず下のように、ホームページから「返金」をタップします。
返金画面に変わりますので、「適用する」をタップし返金します。
チャージした金額を選択してその分だけ返金できるのかと思いましたが、「返金チャンネル」の下にあるそれぞれのチャージ額「100.00」は選択できませんでした。
返金するときは、全額一括返金のみのようです。
下のように「返金通知」が表示されますので、「確認」をタップ。
「返金が適用しました」の画面に変われば、返金完了です。
「この取引にはリスクがあります。〜取引を中断しました」とありますが、これは日本語がおかしいだけで、実際のところ返金は正常に完了しています。
「オッケー」をタップしてホーム画面に戻り、確認してみましょう。
下のように「-200.00元」となっているので、返金はちゃんと完了しています。
6.ツアーカード(Tour Card)の注意点
ツアーカードの注意点について、以下見ていきます。
1.ツアーカードを使うにはネット接続が必要
ツアーカードを使うには、スマホがネットに接続していなければなりません。
ですのでネット接続のために、SIMカードかWiFiレンタルが必要になります。
北京旅行で使えるSIMカードとWiFiレンタルについては、以下の記事で紹介していますので参考にしてください。
北京旅行でLINEやGoogleが使える!SIMカードおすすめ2選
2.ツアーカードの有効期限は180日
ツアーカードには有効期限があり、180日です。
有効期限が切れるとカード内残高は、10~15営業日以内にチャージしたカードに自動的に返金されます。
3.ツアーカードには上限(限度額)がある【10,000元】
ツアーカードにチャージできる金額には、上限(限度額)があります。
180日で累計最高チャージ金額は10,000元です。
10,000元というと20万円弱なので(2023年6月現在)、1週間程度の北京旅行であれば十分ではないでしょうか。
もちろん旅行にはツアーカードだけでなく、現金の用意もしておくことがおすすめです。
4.ツアーカードは送金できない
ツアーカードは、ユーザー間での送金(「お年玉」の発行など)はできません。
その他、振替、資産管理の購入、他の銀行口座または支払い口座へのチャージなどもできません。
ツアーカードはあくまで、モノ・コトの支払いにのみ使えます。
5.ツアーカードは日本では使えない
ツアーカードは、日本では使えません。
中国本土でのみ使えるサービスです。
7.ツアーカード(Tour Card)のデメリット
チャージ手数料が約7.5%と高い
ツアーカードは、チャージ手数料が高いです。
ツアーカードはチャージごとに「サービス料」として5%がかかります。
しかも手数料はこれだけでなく、全て合わせると約7.5%になります。
具体的には、手数料の内訳は以下のようになります。
- チャージごとの「サービス料」5%(上海銀行)
- カードブランド(Visa、Master、JCBなど)中国元レート上乗せ(為替手数料)約0.5%(2023年6月時点)
- 日本のカード会社が定める海外事務手数料約2%(カード会社により異なり1.6%~2.2%)
3つの手数料を合わせて、約7.5%です。
これはやや高い。
たとえば1,000元(約20,000円)チャージすると、手数料は75元=1,500円になります(1元≒20円として)。
これは日本の両替所で両替するよりは安いですが、中国の銀行で両替したり、手数料の安くできるクレジットカード(セディナカードなど)でATMキャッシングするよりは、ずっと高くつきます。
具体的には、次の表のようになります。【為替レート(2023年6月19日)1元=19.80円】
両替方法 | 円→人民元 | 手数料上乗せ率 |
ワールドカレンシーショップ(MUFGグループ) | 21.57 | 8.9393939393939% |
トラべレックス(三井住友銀行と取次契約) | 21.62 | 9.1919191919191% |
GPA外貨両替専門店(成田空港) | 21.68 | 9.4949494949494% |
マネーバンク(外貨宅配) | 20.00 | 1.0101010101010% |
中国銀行 | 19.868470723808 | 0.3458117364040% |
中国工商銀行 | 19.869260267440 | 0.3497993305050% |
中国建設銀行 | 19.869655062788 | 0.3517932464040% |
中国農業銀行 | 19.868865487780 | 0.3478054938383% |
クレジットカード(セディナMaster)でATMキャッシングし3日後に返済 | 19.97957217155 | 0.9069301593434% |
ツアーカードにチャージ | 21.285 | 約7.5% |
このようにツアーカードのチャージ手数料は、中国の銀行で両替したりATMキャッシングするよりも割高です。
とは言え、ツアーカードのスマホ決済は便利なことに変わりはありません。
スマホ決済が主流の中国では、手数料は高くてもやはりツアーカードを利用したいところです。
「地球の歩き方」(北京2019-2020版)では、2018年以降、中国の銀行では口座を持たない人の両替を断るケースが出てきたといいます。
受け付ける場合でも、中国の携帯電話番号および日本のマイナンバーや健康保険証番号などの日本の識別番号の、両替書類への記入が求められるそうです。
このように中国の銀行での両替が難しくなっている現在、クレジットカードによるATMキャッシングと合わせて、ツアーカードの必要性が高まっているといえます。
上の表にあるクレジットカードによるATMキャッシングについては、説明が煩雑になるためここでは触れません。
くわしい解説は別の記事にありますので、気になる方はそちらをご覧ください。
北京旅行の現金(人民元)両替比較!どこが最も安くてお得?お金の入手方法まとめ
【補足1】Visa、Master、JCBのレート(人民元・日本円)
ツアーカードのチャージにはカードブランドの上乗せ率が手数料としてかかりますが、Visa、Master、JCBのレートは公開されています。
最近(2023年6月10日〜)のレートは、以下のグラフのとおりです(1人民元に対する日本円のレート)。
各ブランドのレートは、為替レートに手数料を上乗せして決められた独自レートです。
上でカードブランドの上乗せ率を約0.5%としましたが、これはおおざっぱな数値であることをご了承ください。
というのはVisa、Master、JCBの各ブランド間で、レートに差があるからです。
今回調べた期間では、上乗せ率はVisaでは約0.1%~0.6%、Masterでは約0.2%~0.4%、JCBでは約0.1%~1.0%でした。
この開きのある数値の中から、大体真ん中くらいの0.5%を「カードブランドの上乗せ率」としました。
またAmexやDinersはそもそもレートを公開していないので、「カードブランドの上乗せ率0.5%」は大体の目安として捉えてください。
本当に厳密に上乗せ率を出すとしたら、Visa、Master、JCBの各ブランドごとに、1ヶ月以上かけてレートを調べるべきなんでしょうが、読者のみなさんはそこまで求めてませんよね?
ということで、おおざっぱな数値0.5%でよしとしました。
1ヶ月以上レートを調べるのがめんどくさかったわけでは決してありませんw
【補足2】各クレジットカードの海外事務手数料
ツアーカードのチャージには、クレジットカードの海外事務手数料がかかります。
Visa、Master、JCBなどのカードブランドの定める独自レートに、海外事務手数料がプラスされたレートで日本円に換算されます。
海外事務手数料は各クレジットカードごと、各カードブランドごとに異なります。
北京旅行で使えそうなカードで見ると、ざっと次のようになります。
Visa | Master | JCB | AMEX | |
エポスカード | 1.63% | |||
楽天カード | 1.63% | 1.63% | 1.6% | 2% |
セディナカード | 2.2% | 2.2% | 2.2% | |
AMEX | 2% | |||
ANA | 2.2% | 2.2% | 1.6% | 2% |
JAL | 2.2% | 2.2% | 1.6% | 2% |
三井住友カード | 2.2% | 2.2% | ||
ジャックスカード | 2.2% | 2.2% | 1.6% | |
JCB | 1.6% |
表のように、海外事務手数料は1.6%~2.2%です。
そこで中間を取り、また計算的にも分かりやすいため、上ではツアーカードにかかる海外事務手数料を約2%としました。
【補足3】チャージ手数料の具体例
ツアーカードへチャージした際の手数料を、私自身の例をもとに見ていきます。
下の画像は私が2023年6月12日に、ツアーカードにエポスカードで100元チャージした時の利用明細です。
「CNY」は中国人民元のことです。
100元チャージしたのに105元になってますね。
ツアーカードでは、チャージごとに5%のサービス料がかかります。
この105元のうち、5元は上海銀行に払う手数料というわけです。
次にレートが
1CNY=19.942857円
とされています。
エポスカードのカードブランドはVisaですが、2023年6月12日のVisaのレートは
1CNY=19.621620円
です。
エポスカードの明細にあるレートと、Visaのレートで差がありますね。
つまり明細にあるレート「1CNY=19.942857円」には、エポスカードの取る海外事務手数料が含まれていることが分かります。
エポスカードの海外事務手数料は、1人民元に次の額がかかってます。
19.942857-19.621620=0.321237
この手数料「0.321237」の手数料率(パーセンテージ)を、次のように導き出します。
{0.321237÷19.621620}×100=1.6371583997651%
エポスカードの海外事務手数料は1.63%なので、端数はありますが大方合っていることが分かります。
1.63以下誤差が出る理由は不明ですが、利用日と換算日の違いかもしれません。
上では利用日のVisaのレートで計算しましたが、実際の利用代金はVisa決済センターに利用データが到着した時点でのVisaインターナショナル指定のレートに基づき換算されるからです。
8.まとめ
ツアーカードについて解説しました。
ツアーカードは中国の銀行口座を持たないわれわれ外国人旅行者にとって、スマホ決済を可能とするものです。
北京旅行の際は、ぜひツアーカードに登録してください。
ツアーカードの登録・チャージにはクレジットカードが必要ですが、すべてのカードが対応しているわけではありません。
チャージの過程で必要になる「3Dセキュア」に対応し、ツアーカードに登録できるカードでおすすめなのはエポスカードです。
エポスカードは年会費無料でありながら、海外旅行保険が自動付帯!
北京旅行ではケガ・病気に備えて海外旅行保険が必須ですが、エポスカードはケガ・病気の治療費用である「傷害治療費用」と「疾病治療費用」が年会費無料カードの中ではトップクラスです。
北京旅行が決まったらまず、エポスカードに申し込んでください。